新建ハウジングに、弊社開発センターの記事が掲載されました。

マスコミ掲載情報 - 2011年10月12日

2011年9月30日 新建ハウジング

木造3階建て工務店でもできる
インテグラルが新社屋で実証 木造エコオフィスのモデルに

広がる木造の可能性

木造住宅向けのソフトやWEBアプリケーションを開発・販売する(株)インテグラル(茨城県つくば市、柳澤泰男社長)は同市葛城地区に新たに木造3階建ての新オフィスを竣工。9月16日に見学会を開催した。昨年10月の「公共建築物等木材利用促進法」の施行をきっかけに、木造の中規模建築物が地域工務店の新たな受注対象になることを実証するモデルとするもの。同社主力の構造計算ソフトも中規模木造建築物の設計機能を拡充させ10月から発売する。

建築地は都心郊外の研究学園市内にあり、都市計画法の商業地域で、基準法の22条地域に該当。建物は木造軸組工法による3階建て。延べ床面積は377.42㎡となり、通常の30坪住宅で約4棟分の規模になる。設計は一級建築士事務所の資格をもつ同社が自ら行い、施工は地域工務店・つくばホーム(茨城県つくば市、沼尻 静雄社長)が担当した。

軸組は木造住宅用の金物工法(タナカ・SSマルチ工法)を採用。躯体の集成材は木造住宅用のプレカット工場で調達・加工できるものに限定し、柱角120mm以下、梁材は幅120mm×高さ450mm以下、材全長6m以下に限定。梁は米マツ材で、高さ450mmで対応できる横架材のスパンは4.5mのため、奥行き8.5mの新オフィスでは中心に数本柱を立つ構造になる。それでも社員からは「あまり気にならず、使い方によっては間仕切りにもなる」と評価を得ているという。

構造設計には、同社が開発する「ホームズ君・構造EX」を用い、長期優良住宅の認定条件である耐震等級2、省エネ等級4、劣化対策等級3、維持管理対策等級3相当を満たす。

工期は今年3月着工から8月竣工まで6ヶ月間、工事費は、社員による構造設計料、外構、太陽光発電システムの費用を除き1棟6835万円。坪当たり59.8万円におさまった。

新オフィスは社員の3分の2にあたる約20人が使用。1階は執務室、2階は会議室・セミナールームと社長室、3階には社員用のリフレッシュルーム。1・2階にトイレと給湯室、3階には風呂とキッチンを備える。内外装もできるだけ木質化をめざし、室内は天井梁あらわし、床は全面木質フローリング、建具や階段も木製のものを採用。外壁も1・2階はレッドシダーの無垢板張り、3階はシラス壁で仕上げた。

建築基準法によると、法22条地域では軒高9mかつ高さ13m以下・延べ床面積3000㎡以内まで、準防火地域で3階建て以下・延べ床面積500㎡以内までは、通常の木造住宅と同じ防火仕様での建築が可能となっている。これまで鉄骨造やプレハブ造など、他構造で作られてきた中規模オフィス、コンビニエンスストア、賃貸アパートなどに木造の潜在需要はある。

同社では、今回の新社屋建築での経験を踏まえ、従来のソフトを中規模建築物向けの機能を拡充して10月に新たに発売する。

柳澤社長は「新社屋を通じて木造でもこれだけの空間がこれだけの価格ででき、それは2階建て木造住宅を主流にする地域工務店がもつ技術と部材で十分に実現できることを証明できた。国の政策をきっかけに、中規模木造建築物を地域工務店に新たな事業開拓のひとつの道にしてほしい」と話している。