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2014年11月29日


長野県神城断層地震の調査報告

インテグラルでは、2014(平成26)年11月22日に発生した長野県神城断層地震の現地調査を行いました。 被災をされた皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。 地震動は長野市、小谷村、小川村で震度6弱、白馬村、信濃町で震度5強が観測されました(2014年12月1日の内閣府発表)。人的被害は死者0名、重軽傷者が46名。住家被害としては、全倒壊は39棟、半倒壊は74棟です(2014年12月8日 長野県発表)。 被害の特徴は、震度5強を観測した白馬村(特に、堀之内地区および三日市場地区)に、建物の倒壊などの被害が集中したことです。 その理由として考えられるのは、地域の地盤の状態です。堀之内地区および三日市場地区は、山間で緩やかに傾斜が続く地形であり、地下水位も浅いと言われています。地域的に地盤が悪かったことで、局所的に揺れが増大し、建物が倒壊する被害が集中したと考えられます。 実際に現場を訪れると、「1階柱(特に隅角部の柱)の折損や外れ」により、その部分が集中的に破壊され、2階の床が傾いている状態が見られました。特に、竣工年が古い(耐震基準が改正された1981年以前)と思われる建物で、その傾向が顕著でした。恐らく、壁量が現行の基準よりも少なく、継手・仕口に金物が使用されていないことが大きく影響したと考えられます。 一方で、棟数は少ないものの、竣工年が最近(2000年以降に建てられた)と思われる建物には、目立った損傷はほとんど見られませんでした。 建築基準法は1981年(昭和56年)に改正され、木造住宅の壁量は約4割増になっています。さらに、2000年(平成12年)の改正で、木造住宅における継手・仕口金物の算定や壁配置のバランスの検討も行なわれるようになりました。 壁量が少ない、継手・仕口に金物が使用されていないなどの耐震性の低さが、竣工年が古い(建築基準法が改正された1981年以前)と思われる建物の被害に大きく影響したことが考えられます。 これらのことから、例えば現行の建築基準法を満たすことに加え、水平構面を検討する長期優良住宅相当の建物であれば、建物の倒壊などの被害を最小限に抑えることが可能と考えられます。 現地調査を行なった日には、倒壊した建物の撤去が始まっていました。自宅が倒壊した方々の心境は計り知れません。調査で感じたことを胸に、耐震診断、補強工事の重要性を伝え、倒壊被害の減少に貢献できればと思います。 【インテグラル】長野県神城断層地震の調査報告ページ http://jutaku.homeskun.com/taishin/jishin/2014_nagano_eq.html 【インテグラル】長野県神城断層地震 調査マップ researchmap